 | 連合艦隊 B0000TCKRW
■Amazonエディターレビュー 日独伊三国軍事同盟の締結に始まり、真珠湾奇襲による太平洋戦争開戦、ミッドウェイの敗北、レイテ島突入失敗のミステリー、そして戦艦大和の沖縄特攻と、日本海軍の興亡をパノラマ的に描きながら、その中で必死に生をまっとうしようとした人々の姿を群像劇として魅せきる戦争映画超大作。監督の松林宗恵は僧侶であり、また海軍出身者でもあり、そんな自身の映画キャリアの総決算として本作に取り組んだ。 声高に反戦を叫ぶことなく、仏教的無常感をもって戦争の空しさを訴える卓抜した演出。小林桂樹扮する山本五十六ら軍関係のドラマと、民間のドラマは別することなく同一線上のものとして語られ、戦争とは運命の流れではあれ責任はすべての者にあると厳しい断を下す。その中でずば抜けて素晴らしいのが、財津一郎と中井貴一(これがデビュー作)が繰り広げる親子のエピソードで、「親より先に死ぬ阿呆がどこにいる?」と嘆く父の台詞は、本作のテーマでもある。大和が海に沈むスペクタクルは言うまでもなく、しかしその後の無常の展開が松林監督初の戦争映画『人間魚雷回天』と相似していることから、改めて彼の覚悟を思い知らされる。谷村新司の歌う主題歌『群青』も画面と見事に融合。戦後日本の戦争映画を語る上で絶対に外せない傑作である。(的田也寸志) |
 | 細雪 B0001BUDSM
■Amazonエディターレビュー 市川崑監督が谷崎潤一郎の原作小説に挑み、そのリリシズムと美意識を艶やかに開花させた名作。昭和13年。戦争の足音が近づく大阪・船場の名家薪岡家の四姉妹は、三女雪子の縁談の話や四女妙子の奔放な言動など、何かと騒々しい日々を送っていた。そんな折り、長女鶴子の夫、辰雄が勤め先の銀行から東京転勤の辞令を受ける。春の1日、京の桜の下で遊んだ四姉妹に別れの日が近づく…。 これが3度目の映画化となる「細雪」だが、市川監督は20年間この原作の映像化を望んでいた。だからといって映画の中に気負った部分はまったく見あたらず、むしろ4人の姉妹それぞれのキャラクターを鮮明に描き分け、そのやりとりを快適なテンポで描いており、2時間20分という上映時間は心地よく過ぎて行く。また岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子といった女優たちの所作の美しさ、衣装の艶やかさも特筆もの。これほど女優を美しく捉えた日本映画は近来稀であろう。一方で次女の夫でありながら、三女に思いを寄せる貞之助(石坂浩二)の複雑な感情が微妙に表現されており、この映画の「艶」の部分をアンモラルに刺激している。(斉藤守彦) |
 | 金田一耕助シリーズ トランプ台上の首 B0002T1Z6C
|
 | ジイジ ~孫といた夏~ B0006UU7GQ
■Amazonエディターレビュー 残り少ない人生を愛する家族と過ごしたいとの切なる願いを抱く老人と孫たちとのふれあいを描いたハートウォームなファミリー・ドラマ。親子の縁を切ったままで先立ってしまった息子の家を、父・片岡英吉(西田敏行)は突然訪ねる。追い返すわけにもいかず、嫁の夏子(古手川祐子)は英吉を家に泊めることに。ところが一宿一飯の恩義とばかりに掃除、洗濯、食事の支度と何でもこなすうち、いつの間にか英吉が家に居ついてしまったものだから、長女・あたる(栄倉奈々)と長男・昴(落合扶樹)は猛反発。そんな中で、末っ子の翔(小杉彩人)だけは、「ジイジ」と呼んで英吉になつくようになる。 英吉と孫一人一人との関係を1話毎に描いていく構成だが、全4話では短いと思えてしまうほどに、何気ないエピソードにしんみりとさせられ、ささやかな優しさにぬくもりを感じてしまうことだろう。初めて祖父役に挑戦した西田敏行の独演会的な大活躍ぶりが見もの。(麻生結一) |
 | 江戸川乱歩の黄金仮面II 桜の国の美女 B0008JH69G
|
 | 宮本武蔵 完全版 DVD-BOX 第二集 B0006UU7GG
|
 | 江戸川乱歩の黄金仮面2 桜の国の美女 B00005OO08
|
 | 宮本武蔵 完全版 DVD-BOX 第一集 B0006A9JAG
|
 | NHK少年ドラマシリーズ 幕末未来人 III B00005O5XG
|
 | 想い出づくり DVD-BOX 全14話収録 B0000DJ29F
■Amazonエディターレビュー 1981年9〜12月にTBS系で放映された山田太一ドラマ。「25歳前に結婚しなければ売れ残り」当時、結婚を考えること=自分探しという構図を打ち出したのはさすが。ホームドラマともトレンディドラマとも違う、シリアスで力強い魅力に満ちている。 責任ある仕事にも就けず、親たちからは見合いをしつこく勧められ、希望のない日々を送っていた香織(田中裕子)、久美子(古手川祐子)、のぶ代(森昌子)は、ある日、怪しげな海外旅行クラブの勧誘の場で知り合った。結婚適齢期を迎えた3人は結婚して青春が終わる前にいい思い出を作ろうと意気投合。相当な無茶をやりながらも、支え合いながら必死で自分の居場所を探そうとする。 適齢期の女性3人をシニカルな視点で描きながら、その背後にある男中心の社会、家族の隠されたホンネや弱さをかなり突っ込んで描いている。それゆえ平凡な日常こそ実のところ危ういバランスの上に成り立っていると気づかされるので、ホームドラマチックな出来事しか起こらないのに、次はどうなる!?と気になって仕方がない。放映当時に高い視聴率をキープしたのもうなづける。傑作です。(茂木直美) |